タクシー業界を破壊するウーバーは消費者の敵か味方か

ライドシェアアプリ ウーバー画面

ライドシェアアプリ ウーバー画面

以前からウーバーの広告はよく目についていた。実際よく分からないサービスだったし、さしあたって絶対必要なアプリってわけでもないと思っていたので、ずっとスルーしていた。

いつだったかテレビのニュースで、パリのタクシードライバーが暴動を起こしていたのを見た。たかだかアプリくらいで何を抗議しているかよく分らなかったが、聞けばタクシーの客がウーバーに奪われているらしい。 このとき私は初めてウーバーがスマホ上だけで動くアプリではなく、ネットワークを使って車の移動をシェアするものだと知った。それもタクシーの運ちゃんが暴動を起こすほど安くて便利なツールだと確信する。

タクシーの運ちゃんには悪いが早速アプリをダウンロードして、ついでなのでアカウントも作成して、支払い方法もセットアップした。こういうのは慌てて使うより、前もって準備しておいた方がイザと言うときにすぐに使える。ウーバーを起動するとすぐに上の画面が現れて、近くを走っているウーバードライバーがリアルタイムで表示される。

迎えに来てもらうのに電話する必要もないらしい。見積もりもだしてくれるし、おおよその車種も選べる。よく分からないがタクシーも呼べるようになっている。多分一番安いのはウーバードライバーの小型車だと思う。 普段は車か自転車を使っているので、すぐにウーバーを使うと言う事はない。でも以前、車が故障して家に帰れなくなり、仕方なくモーテルに泊まったことがある。そんなときウーバーなら役にたってくれそうだ。もし使う機会があればまたブログに書きたい。

ウーバーが消費者の味方かどうか分からないが、敵ではないらしい。こんなに便利なツールなら世界中に普及すると思う。実際そうなってきているらしい。残念だけどタクシーを利用する人は減っていくと思う。それに日本はともかくアメリカのタクシーは実際のところ怖い。料金が分からない。どこに連れて行かれるのか心配。そもそもどうやって呼べばいいのかも分からない。カリフォルニアで流しのタクシーなんて見たことがない。 ウーバーは前もっておおよその料金も分るし、ルートも表示してくれる。ドライバーも一般の人で、自分の車を使っているので比較的きれいらしい。それにここがポイントだと思うのだけどチップが要らない。これってアメリカでは革命的とも言える。(タクシードライバーはあからさまにチップを要求してくる)

でもやっぱりトラブルも起きている。ウーバーの料金にも深夜料金みたいのがあるのか、5キロぐらい走って400ドルチャージされたケースもある。他にプロではないので運転が下手なドライバー、なぜか自己アピールや歌を歌い始めるドライバーも居るらしい。それにこれは犯罪だと思うけど性的接触を図ろうとするヤツもいる。そしてドライバーだけが問題ではなく、客の方にもマナーを守らない人が居て、車を傷つけられたケースあるし、罵詈雑言(もう差別)を浴びせられたドライバーもいた。

日本ではどうなんだろう。ほとんど話題としては聞こえてこない。日本では駅前とか簡単にタクシーを捕まえられるし、ドライバーのマナーも多分世界一だと思う。あっ、でも料金も世界一かもしれない。それから日本ではこういう報酬を目的とした運転には、第二種免許が必要ではないだろうか。法整備は国によって違うと思うので日本では普及しにくいのかもしれない。

これから先、公共交通機関を含めた移動の方法が変わる予感がする。一般のドライバーがタクシーのように誰かを目的地まで運んでくれるというのは、あたらしいコミュニティーを形成するだろう。仕事の帰りに同じ方向の人をちょっと乗せて行くというのは、エコ的にも決して悪くない。そしてバスや列車の赤字路線が廃止になっても地域の人どうしで充分カバーできるはずだ。ウーバーには少なからず期待している。