【エンジンがかからない1980年型ヤマハSR500】気まぐれに入れたオイル添加剤でまさかの神展開に・・・


前回、タイから輸入したエキパイと2016年型SR400のマフラーを1980年型SR500に取り付けて、やっとエンジンが起動するところまでこぎつけた。

それでもなかなかエンジンがかからない状況が続き、4・5回キックしてかかる日もあれば、全くかからない日があったりして正直困った。どちらかと言うとかぶり気味なので、プラグを外してシリンダー内のガソリンを飛ばしてからキックすることを繰り返していた。それでそのうちに何かの拍子でいきなりエンジンがスタートしたりする。

 

初爆を感じるも次の点火につながらない事がしだいに多くなり、お手上げ状態に陥った。プラグの点火はけっこう力強いし、キャブも一部ダイアフラムのパーツが入手できていないが、オーバーホールは済ませてある。

点火とキャブに問題が無いとしたらどこが問題だろう。

色々考えてみて、古いSRに新しいSRのマフラーをつけたことで未知の世界に入り込んでしまったような気がする。そもそも2016年型のSR400はフュールインジェクションタイプで、マフラーの仕様も大きく変更されている。

当初エンジンがかかったとき、排気音が頼りないほど小さく、排気ガスがまったく臭くないことに驚いた。あとで知ったが80年代にはなかった触媒がマフラーの内部に納められている。それから調べてみるとマフラーの容量も大きくなっている。

FEのSR400でマフラーの容量を大きくしたという事は、SR500に対しては容量が足りていないという事だろうか。FEのSRには500ccがないので?このマフラーは400ccに特化したマフラーということになる。

ここからは勝手な推測だけで書いている。FEのマフラーは触媒を装着しており、さらに排気音を抑えるために容量を増やした。それがFEのSR400には十分かもしれないが、古いSRの500ccに対しては容量が足りていない。

もしそうならマフラーの抜けをよくしたらどうだろうかと結論づけて、マフラーエンドに直径7ミリの穴を6個あけた。しかしその中にもうひとつの隔壁があって、結果とし二つの壁に穴をあけなければいけなかった。

念のため、もしこの穴をあけたことで不具合が起きる場合は、この穴をふさぐ方法も考えてある。

さて実際にエンジンをかけてみると、初爆だけと言うのは減ったような気がするが、でも客観的に改善したようには思えなかった。相変わらず一度ゴネると全くかからならなくなる。

排気音は若干大きくなっただけで、うるさい事もない。どちらかと言うとこっち音の方がいいなと思う。もう少し穴を大きくしてもいいくらいだ。

 

それで、もうひとつのSR500にプラグがついていたのを思い出して、それを見ると前のオーナーが新品を入れてくれていた。でも番号が違っていてBP7ESとなっている。

試しにつけ替えてみると、初爆がなくなって若干かかりやすくなった。でもしばらくするとまたエンジンはうんともすんとも言わなくなる。プラグをみるとどちらもかぶり気味である。

もしかしたら、自分のエンジンのかけ方そのものが間違っているかもしれないと不安になる。それでネットで調べてみると色んな人が説明してくれていて、またユーチューブにデモンストレーションしてくれているので助かる。結果的に特に間違ってもいなかった。

しかし驚いたのは、SRのエンジンがかからないという事例が多々あることだった。

それまで調子よく動いていたエンジンがかからなくなった、バイク屋にキャブをオーバーホールしてもらったがしばらくしたらまたエンジンがかからない、ちょっと放置していたらエンジンがかからなくなった、などなど延々と続く。

しかもほとんどのケースで解決策が示されていない。

みんなどうなったのだろう。このSRって一体何者なん。古いとか新しいとか関係なく、多くのライダーを悩ませているのだろうか。そしてその中の一人にどうやら自分も含まれているらしい。

そういえば前のオーナーもずいぶんと手こずっていた。

 

ある日、そのエンジンがかかりにくい問題がいきなりの急展開となった。

それがこのオイル添加剤だった。たまたま車のエンジンオイルを交換するタイミングで、走行距離が10万キロを超えたので添加剤を入れて、スラッジを除去しておこうと思ったのがきっかけ。

もともとこの手の添加剤を好んで使う方ではなかった。

前に乗っていた車が排気ガス検査で不合格になってしまったことがある。成分数値はクリアしていたのに、目視検査の青い排気ガスで落とされたのだった。青い排気ガスってシリンダー内のオイル上がりが原因だから、普通はオーバーホールが前提となるのでそのときは目の前が真っ暗になった。

それでカーショップの人に相談してみたら、すすめられたのがこれだった。

オイル交換の際にこれを一本分入れて、あとは普通のオイルを規定ラインまで満たすだけ。一週間ほど車を走らせて再検査を受けたら見事合格した。

しかもそれだけじゃなくて、スムーズに加速するようになり燃費は5%もアップ。さらに驚いたのは、その次のオイル交換で大量のスラッジが出てきたことだった。

 

パッケージの中身は普通にオイル容器が入っているだけ。これでおよそ1リットル。19ドルで排ガス検査をクリアできるなら安すぎ。本来はこの一本を使うが、今乗っている車は買って三年くらいなので半分を入れてある。

 

見た目も触った感じも普通のオイル。でも匂いはエンジンオイルとは異なる。この匂いを以前どっかで嗅いだことがあるが思い出せない。多分生産工場で働いていたときに使っていた油圧系のオイルだと思う。ブレーキフルードに似ているかもしれない。

パッケージに詳しい成分は書かれていないので、怪しげであるが効果には満足している。

それで残った分を100ccほどバイクに入れてみた。出来心と言うか、スラッジを除去してくれればいいなと思っただけ。SRはフレーム内のオイルタンクにオイルを継ぎ足すので、しばらくエンジンを回さないと一巡しない。それでその日はどうにかエンジンをかけて、バイクをガレージにしまった。

次の日、添加剤の事はもう忘れてしまっていて、さて今日はエンジンかかってくれるかな、ゴネないと助かるなと思いながらキック。

「ブオンッ」まさかの一発始動!

こんなこと初めてだった。頭の中はパニック。おれのSRどうしちまったんだ。訳が分からないまま次の日も一発始動。次の日もまた次の日も一発始動。ずーっと一発始動。

正直この添加剤の効果でSRの始動性が改善したのか分からない。

でも前日にとったアクションはこれしかない。もしそうならうれしいが、一方でエンジン内の潤滑が過度に良くなるってことはクラッチとトランスミッションにも影響するわけで、その辺の検証はまだできていない。(アメリカの免許がないので公道を走れない)

そして、これまで気がつかなかった問題も見つかった。まずアイドリングが規定の回転数で安定しない。タペットの音が出ているし、クリアランスとカムチェーンの調整も必要。それからリアブレーキがほとんど効いてない事も分かった。

まだまだ調整と修理が必要だけれど、ずいぶんと気持ちが軽くなった。

★アイドリング安定したよ!

いかにもマイバイクになった気がする。ただしこのオイル添加剤については楽観視せずに、エンジンの調子を見ながら普通のオイルだけの状態に戻そうと思う。当初の目的だったスラッジが除去できれば、始動性は一定期間保てると考えている。

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