モノクロームSR500 in 80s

私はこのバイクを好んでカラーからモノクロ写真に変換する。このバイクにはなぜかそんなイメージがある。

初めてヤマハのSRを知ったのは、バイク雑誌に載っていた広告だったと思う。それは夕焼けをバックに、車輪の中心から伸びる七本のシャフトがシルエットになるような印象的な写真だった。

SRがシングルエンジンとは知らず初めて実車を見たときは、想像していたよりスリムな車体に驚いた。免許を取ってからはオフロードタイプのバイクに乗り、暇があればところ構わずツーリングに出かけた。気ままにトコトコと旅する過程で、気がつけばシングルエンジンが好きになっていた。

単気筒エンジンの振動は不快ではあるが「タタタタタン、パパパパパッー」と走り出すと、ある特定のギアと速度で、人と機械が調和するパルスの領域が生まれる。たぶんその領域はライダーによって異なるかもしれない。でも何か心地よい空間のようなものがある。

いつかはSRにと思いながらもずいぶんと時間が流れた。速さを求めず、ただただ走る事が楽しい。そんな領域を見つけたいと思っている。先日やっと普通にエンジンが起動するようになった。

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