ニューポートビーチのドッグラン
週末、いつものようにポタリングに行くためパーキング代わりの公園に着くと、自転車のタイヤにトゲが刺さっているのに気がついた。こんなんでパンクでもされたら大変だと引き抜くと「プシュー」と無慈悲にも空気が抜けていった。
公園からビーチまではかなりある。歩いて行くには遠いので、あらためてビーチの近くまで車でやってきた。今日は自転車はあきらめて、のんびり散歩ということになる。
パシフィック・ハイウェイ沿いの少し離れた住宅街からビーチへ向かう。道路脇にならんだ家の裏側は、住んでいる人たちの生活感が感じられる。この家の白いドアに水色ロッキングチェアがよく似合っている。
ここは日曜大工中のガレージ。開けっ放しで主が見えない。きっと家の奥でハンマー片手に頑張っているのだろう。
週末の裏通りは、遠くから風に乗って波音が聞こえてくる。
適当に見つけた横道からビーチへ抜ける。
季節はずれなのに、桟橋の近くにはまだ海水浴の人たちでにぎわっている。
ここがドッグラン専用のビーチ。といっても何か囲いがあるわけでもない。
人もワンコもみんな週末なんだね。
海側と河口は少し波が荒い。ワンコを飛び込ませるにはちょっと心配。
河口を少しさかのぼると、波はずいぶんと穏やかになる。
なぜか真剣に海草を引き上げている人たち。(食べれんのか)
「バシャシャシャーーー」
こっちは「ザブン、ザブン」って跳ねてる。
とりあえず犬の世界も早いもの勝ちということで。
フリスビーめがけて一直線のワンコ。
懸命に走る、走る。
やった間に合った。
でもプイって。犬だって気まぐれになるときくらいある。
ドッグランを後にして、砂浜をとぼとぼ歩く。風が少し冷たいが歩くとちょうどいい。
ビーチパラソルとチェアーがぽつん。周りには誰もいない。大滝詠一のロングバケーションが似合いそう。
まるで砂漠を旅するキャラバン隊のような家族。「おーい、遭難するなよー」
少し寒くなってきた。しばらく波音を聴いたら家に帰ろう。